神経疾患診療メモ
手根管症候群の診断と治療
豊永 一隆
1,2
1沖縄県立中部病院・内科
2沖縄県立中部病院・神経内科
pp.2562-2563
発行日 1988年10月10日
Published Date 1988/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222171
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しびれは頭痛やめまいとともに日常診療において遭遇する最も多い主訴であり,その的確な診断はきわめて重要である.上肢のしびれは頸部脊椎症による神経根炎をはじめとしていろいろな疾患によりひき起こされるが,なかでも手根管症候群は鑑別診断のトップにあげられなければならない.その理由は,日常診療上よく経験され,その診断は容易であり,しかも治療によりほぼ100%の改善が期待できるからである.しかし現実には,手根管症候群をもつ患者の多くは神経痛や頸腕症候群などの曖昧な診断がなされ,適切な治療がなされていない.
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