救急 図解・救命救急治療
呼吸管理のポイント
矢埜 正実
1,2
1都城市郡医師会病院・麻酔科
2都城市郡医師会病院・ICU
pp.1448-1453
発行日 1988年8月10日
Published Date 1988/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221815
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呼吸管理は,呼吸障害に対して血液ガスを正常範囲に保ち原疾患の回復を待つ,また肺水腫やARDs(成人呼吸窮迫症候群)ではPEEP(positive end-expiratory pressure,呼気終末陽圧)が病態を改善させる.高齢者や重症患者への呼吸管理は,努力性呼吸によって余分なエネルギー消費による体力の消耗を防ぐ目的でも人工呼吸は行われる.近年,呼吸不全が悪化してから人工呼吸による呼吸管理を行うのでなく,予防的な呼吸管理が行われている.本稿では,呼吸管理の手順,ポイントを述べる.呼吸管理は,気道は確保されているか,その上で呼吸はどうかを判断する.同時に血液ガス測定を行っておくことが大切である.
急性呼吸不全の管理のポイントを図1に示す.
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