神経疾患診療メモ
アルコールと神経障害
西平 竹夫
1
1沖縄県立中部病院内科(神経内科)
pp.1077
発行日 1988年6月10日
Published Date 1988/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221724
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今日,アルコールと関連した精神身体障害は,どのくらい存在するであろうか.昭和42年,私が大学を卒業し研修医として中部病院にお世話になった頃は,あまり多くはなかったように記憶する.あれから20年の歳月が経ち,救急医学を専門とする医師も生まれ,彼らの最近のデータによると,アル中で半年間に60人,3日に1人は救急室に搬送される計算になる.しかも諸々の身体,精神合併症のため治療もかなりてこずることが多く,専門科に細分化した当院の内科てもアル中はけむたがられ,しぶしぶ入院を認めることも多い.神経系を担当する関係上,私の外来にも患者がまわされてくるが,主なものをあげてみると,①alcoholic myopathy,②peripheral neuropathy,③alcoholicmyelopathy,④alcoholic cerebellar degeneration,⑤Wernicke syndrome,⑥dementia,⑦chronic subdural hematoma,⑧alcoholic comvulsive seizure,⑨cerebral hemorrhage(フアルコーノレがCVAのリスクと思われる症例),などがある.
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