今月の主題 今日の心不全診療
座談会
心不全の治療をめぐって
芹澤 剛
1
,
斎藤 宗靖
2
,
佐藤 友英
3
,
山口 徹
4
1東京大学医学部第2内科
2国立循環器病センター心臓内科
3帝京大学医学部・第2内科
4三井記念病院循環器センター内科
pp.689-702
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221642
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山口(司会) 本日は「心不全の治療をめぐって」と題して,第一線でご活躍の先生方にいろいろお話をうかがっていきたいと思います.心不全の問題はいろいろありますが,その中でもとくに治療の実際的な面について,コツといいますか,チェックポイントとpitfallをお聞かせいただけたらと思います.
心不全は心臓のポンプ機能の低下,それに伴う末梢臓器の循環不全,組織への酸素の需要・供給のアンバランスがその病態です.実際の治療は原因を治す原因治療と,心不全状態を治療する対症療法に大別されますが,今日は対症療法に話を絞って,原因治療がなかなか難しそうな,たとえば拡張型心筋症とか,陳旧性の心筋梗塞に伴う心不全,連合弁膜症に伴う心不全などを想定して話を進めていきたいと思います.
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