今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
消化性潰瘍と類縁疾患
薬剤性潰瘍
原田 一道
1
1旭川医科大学・第3内科
pp.476-477
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221586
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治療を目的として投与した薬剤が,不幸にも消化管粘膜障害の発生をきたすことがある.なかでも上部消化管とくに胃粘膜障害が最も多い.与えられたテーマは薬剤性潰瘍となっているが,実際には薬剤による急性の潰瘍性変化1)2)(粘膜出血,びらん,潰瘍),つまり急性胃病変3)として捉えられるものであり,以下その観点から述べる.薬剤による急性胃病変の実際については,並木4)が最近の5年間(1981〜1986年)における全国アンケート調査の報告がある.その詳細は論文をみていただくとして,今回はその中から参考となる事項をいくつか取り上げてみたい.
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