今月の主題 免疫不全とAIDS
免疫不全症の診断
向田 直史
1
,
河合 忠
1
1自治医科大学・臨床病理
pp.2672-2674
発行日 1987年12月10日
Published Date 1987/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221426
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免疫機構の解明にあたっては,先天性免疫不全症候群の病態の解析が多大の貢献をしている.その一方で,免疫学の進歩に伴う新しい方法論によって,免疫不全状態の病態の解析が進んだという一面もある.
免疫機構は,大別すると主としてB細胞が担う抗体産生系とT細胞が担う細胞性免疫とに分かれる.これらと単球・好中球などの貧食能をもつ細胞と補体系とが相互に影響を与えつつ,免疫機構は機能している.ここでは,先天性免疫不全症候群のWHOの技術レポート1)に基づき,通常に行われている免疫機能検査について概略を述べた後に,今後発展が期待される出生前診断についても述べる.
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