今月の主題 糖尿病診療の現況
病型分類—WHO 1985
兼子 俊男
1
1山口大学医学部・第3内科
pp.8-10
発行日 1987年1月10日
Published Date 1987/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220748
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1980年のWHOの糖尿病に関する専門委員会による"糖尿病の分類,診断に関する勧告案1)"は,その大筋において世界各国に採用され,わが国でもこれについて討議がなされ,委員会勧告案(小坂委員会,1982)として,WHOの診断基準のなかで正常値について若干の修正を加えたものを報告し,以来一般に使用されていることは周知のとおりである.
その後の5年間,各国でこの分類,診断を採用しつつ,さらに検討が重ねられていたが,1985年2月にジュネーブで再び各国の専門家により,その後の経過をふまえての討議が行われ,それに基づいた報告ならびに勧告が,1985年9月マドリッドで開催された第12回国際糖尿病連合総会で,WHOの"Diabetes Mellitus"―Report of a WHO study group, Technical Report Series 7272)として発表された.この新しいWHOの病型分類について,以下に解説する.
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