今月の主題 意識障害へのアプローチ
代謝性脳症
腎不全と意識障害
宮島 真之
1
,
下條 貞友
1
1東京慈恵会医科大学・第2内科
pp.1874-1875
発行日 1986年11月10日
Published Date 1986/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220605
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腎不全の末期に多彩な精神神経症状がみられることはよく知られている,近年,透析療法の進歩,普及に伴って,比較的早期から安全かつ容易に透析療法が導入可能となり,かつて経験したような重症尿毒症は減少し,比較的軽症な例が増加している.また治療法の進歩により10年を越える長期透析例が多数となったが,進行性の経過をとる透析脳症の報告もみられるようになった.また,近年種々の薬剤が開発され,腎不全例にも使用されるようになり,薬剤性脳症に遭遇する機会も増加している.以下,腎不全経過中にみられる意識障害の発症機序,診断および治療について概説する.
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