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英独仏語医学会話(3)—入院患者
大石 実
1
1日本大学医学部・神経内科
pp.1454-1459
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220506
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フランス語の医学書
日本語で書かれた医学書を読むと,原著と異なる記述がしばしばある.とくにフランス人の名前の付いた脳幹部の症候群などは,原著やフランス語の医学書と異なるものが多い.誰もが認めるような疾患概念の変化があれば,現在のフランス語の医学書にも原著と異なる記述があるはずであるが,実際には大部分がそうではないので,この相違は原著を読まずに英語の医学書からとってきたためと思われる.
私は米国で4年間臨床研修を行い,多くの教授と接したが,米国の教授も外国語が苦手で,原著を自分で読まずに,専門家でない人に翻訳させている人が多かった.英語の医学辞典や教科書を翻訳した私の経験からも,ちょっとした翻訳ミスで意味が大きく変わることがかなりある.
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