グラフ 内科医のための骨・関節のX線診断
(4)腫瘍および腫瘍類似疾患の骨病変
水野 富一
1
1聖路加国際病院・放射線科
pp.672-680
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220318
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1.癌の転移
骨転移の主な経路は血行性で,その他に稀にリンパ行性や直接浸潤がある.直接浸潤は膀胱癌や子宮癌で骨盤骨,悪性リンパ腫で腰椎に時に見られる.
骨転移は,血流の豊富な赤色髄を持つ頭蓋骨,脊椎,肋骨,骨盤,上腕骨,大腿骨に起こり易い.膝や肘の遠位側にも頻度は低いが時に認められる(図1).この場合手よりも足に多く,原発巣としては肺癌の頻度が高い.
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