今月の主題 めまいの臨床
めまいの治療
薬物療法—内科の立場より
高橋 昭
1
1名古屋大学医学部・神経内科
pp.2620-2622
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220140
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神経内科領域で「めまい」を訴える患者は多い.しかし,その内容は甚だ多岐にわたり,外界回転性の真性めまい(rotatory vertigo)から,眼前暗黒感(black-out),失神(syncope),ふわふわ感(faintness),不安定感(unsteadiness)など多種多様である.他に合併している神経症候の聴取とともに,患者の訴える「めまい」の内容の正確な把握は診断上必須のステップである.
典型的な真性めまいでは,外界が回転したり,一方へ流れたりすると訴える(objective vertigo)場合と,患者自身が傾斜したり,まわったりすると訴える(sub-jective vertigo)場合とがあるが,両者の区分は診断上特に重要ではない1).
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