今月の主題 高血圧症—今日の治療
合併症を有する高血圧患者の治療
高血圧性緊急症の治療
有田 幹雄
1
,
増山 善明
1
1和歌山県立医科大学・循環器内科
pp.1390-1392
発行日 1985年8月10日
Published Date 1985/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219874
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高血圧性緊急症とは,原則的には高血圧による心血管系合併症のため,致命的となった病態をいう.この病態を迅速に診断し,適切な降圧療法を行えば,重篤な心血管系合併症による死亡率は減少する.高血圧性緊急症の重症度は,血圧の絶対値のみではなく,患者の臨床症状によって決定される.
高血圧性緊急症には,解離性大動脈瘤急性期やうっ血性心不全を伴った高血圧,高血圧性脳出血,高血圧性脳症などが含まれる.高血圧性緊急症の患者は入院の上,集中監視室にて緊急な降圧を必要とする.高血圧性緊急症をきたす原因を表1に示す1).
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