今月の主題 免疫反応と臓器疾患
細胞毒性抗体による疾患
自己免疫性溶血性貧血—warm antibodyとcold antibody,および治療方針について
八木田 正人
1
,
星野 孝
2
1京都大学医学部・第2内科
2福井医科大学・免疫寄生虫学
pp.834-835
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219749
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自己免疫性溶血性貧血(AIHA)は,臓器特異性自己免疫疾患の代表として知られる疾患であり,患者赤血球に対する自己赤血球抗体によって惹起される.しかしながら,その自己赤血球抗体には体温を至適温度とする温式抗体と,通常31℃以下で活性を有する冷式抗体があり,それぞれが惹起するAIHAはその病態および治療方針が大きく異なる.本稿ではそれぞれの抗体の性質(表1),溶血機転および治療方針につき概説したい.
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