最近の検査技術
Antibody-coated bacteriaの検出
大森 雅久
1
,
柴 孝也
1
,
井原 裕宣
1
1東京慈恵会医科大学第2内科
pp.405-409
発行日 1978年5月1日
Published Date 1978/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201622
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近年,免疫学の進歩により腎尿路感染症に関する研究にも免疫学的手法を用いた研究が多くみられ,毎年興味ある研究成果が報告されている.
1974年Thomasら1)により考案された尿沈渣中のantibody-coated bacteria(以下ACBと略す)もその一つと言えよう.ACBの証明は尿路感染症における感染部位決定法として有用と言われている.また一方ではACBの菌体をコーティングしている抗体の免疫学的な解析は腎盂腎炎病巣局所における免疫応答の一指標としても応用できると考えられる.以下,本稿ではACBの検出法ならびに感染部位決定法としてのACB,腎盂腎炎における病巣局所の免疫応答の指標としてのACBを教室の成績を中心に述べる.
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