カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方
多発性結節性動脈炎Polyarteritis nodosaの診断
石川 英一
1
,
北畠 雅人
1
1群馬大学医学部・皮膚科
pp.482-483
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219675
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概念 多発性結節性動脈周囲炎または結節性動脈周囲炎(以下PNと略す)は1866年,Kussmaul,Maierによって命名された全身臓器の動脈を系統的に侵す疾患で,古典的PNとも言われ,組織学的には中小筋型動脈にみられる,フィブリノイド壊死を伴うsegmentalな全層血管炎を特徴とする.本症の生命予後は必ずしも良好でないとされている.これに対し皮膚,筋肉,神経に病変が限局する生命予後の良好な型は皮膚型PN(periarteritis nodosa cutanea)として区別される1).また薬物などで誘発される過敏性血管炎,全身性エリテマトーデス,悪性関節リウマチ,川崎病,アレルギー性肉芽腫性血管炎などでもPNに類似の血管炎を認めることがある.
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