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PTCRとPTCA(1)—冠動脈血栓溶解療法(PTCR)
延吉 正清
1
1小倉記念病院・循環器科
pp.130-138
発行日 1985年1月10日
Published Date 1985/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219591
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PTCRとは,percutaneous transluminal coronary recanalizationの略であり,急性心筋梗塞患者に対し,責任冠動脈を非開胸的に再疎通させる方法をいう.通常は,血栓溶解剤であるstreptokinaseやurokinaseを用いて,再疎通を起こす方法である.Rentrop1)が1979年に,急性心筋梗塞症患者に対して,streptokinaseの冠動脈内注入により再疎通に成功し,その後広く世界2〜3)に普及し,本邦4〜10)においてもこの血栓溶解療法は広く普及している.亜硝酸剤であるnitroglycerinやisosorbide dinitrate4)(ISDN)の冠動脈内注入,また,次号で述べるballoon catheterによる急性心筋梗塞症患者の閉塞冠動脈拡張は広い意味ではPTCRに入るが,通常はPTCAに入れている.
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