臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅶ.免疫血清検査
73.免疫グロブリンの定性・定量
櫻林 郁之介
1
Ikunosuke Sakurabayashi
1
1自治医科大学・臨床病理学
pp.2264-2266
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219394
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異常値を示す疾患
免疫グロブリンには現在IgG,IgA,IgM,IgD,IgEの5つのクラスが知られており,それぞれのクラスはL鎖の違いからκ型とλ型からなっている.血清免疫グロブリンの異常という場合には,各免疫グロブリンの増減のほかに病的にM-蛋白(単一クローン性免疫グロブリン)が出現する場合があるので,表1に示すように異常値を示す疾患は3群に大別される.また,M-蛋白をきたす疾患のうち,本態性M-蛋白血症といわれるものは表2に示すように,原疾患に続発性に出現してくると考えられるものであり,多発性骨髄腫などにみられる,いわゆる悪性M-蛋白血症とは区別されねばならない.
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