今月の主題 脳血管障害のトピックス
基礎知識
治療
神田 直
1
Tadashi Kanda
1
1北里大学医学部・内科
pp.1908-1909
発行日 1984年11月10日
Published Date 1984/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219281
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脳血管障害の治療に際してとくに重要なことは,患者を診た時点でまず出血か梗塞かを鑑別し,ついで病巣部位はどこか,病巣が大きいか小さいか,どのclini-cal stageにあるか(片麻痺などの局所神経症状がすでに完成しているのか,なお進行中であるのか)を診断することである1).完成期発作(completed stroke)であれば,病巣およびその周辺のすみやかな血流改善をはかり,進行期発作(progressing stroke)であれば可能な限り進行を阻止し,梗塞巣の拡大を防がなくてはならず,また病巣が大きいと考えられるときには早期から十分な脳浮腫対策をとる必要がある.本稿ではこれら脳血管障害の治療の基本と概要について述べる.
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