今月の主題 リンパ系疾患へのアプローチ
リンパ系疾患の臨床
リンパ腫—Stage Ⅰ・Ⅱの非Hodgkinリンパ腫の治療
近藤 誠
1
Makoto Kondo
1
1慶応義塾大学医学部・放射線科
pp.1780-1781
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219255
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放射線だけで治療すると,Ⅰ・Ⅱ期であっても照射野外に再発しやすいのが,非Hodgkinリンパ腫の特徴である.しかも,再発部位の予想は困難で,照射野を大きくしても治癒率を上げられる保証はない.一方,化学療法単独では,主腫瘍塊のあったところに再発が生じやすい.両者を上手に使いこなすことが肝腎である.筆者らの経験では,Ⅰ・Ⅱ期例というと,頭頸部初発,それもWaldeyer輪を侵すものが多いという印象である.リンパ節初発のものはむしろ少なく,それらにはfavorable histologyを呈すものが多いようでもある.本稿では,unfavorable histologyのリンパ腫の取り扱いの解説を中心とする.
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