今月の主題 腎疾患—早期診断から管理まで
鑑別診断
間質性腎炎
宮原 正
1
,
川村 哲也
1
Tadashi Miyahara
1
,
Tetsuya Kawamura
1
1東京慈恵会医科大学・第2内科
pp.412-414
発行日 1984年3月10日
Published Date 1984/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218931
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近年,各種抗生物質をはじめとする新しい薬剤の臨床応用が進むにつれ,drug hypersensitivityに基づく腎障害の頻度が増し,その免疫反応の場である腎間質の病変が注目されている.
間質性腎炎は糸球体腎炎と異なり,その主病変(炎症性細胞浸潤,浮腫,線維化)を腎間質に認める.しかし同時に,尿細管病変(変性,壊死)や尿細管の機能障害(体液,電解質,酸・塩基平衡の失調)を伴うことが多く,尿細管の機能と形態という面からも注目される疾患である.したがって今日では,tubulointerstitialnephropathyという名称が用いられることが多い.
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