学会だより
第6回アジア太平洋癌会議から
久道 茂
1
Shigeru Hisamichi
1
1東北大学医学部・公衆衛生学
pp.180-181
発行日 1984年1月10日
Published Date 1984/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218881
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第6回アジア太平洋癌会議が1983年9月27〜30日,仙台で開催された.この会議は,10年前東京で行われた第1回アジア癌会議に始まるが,その後,太平洋圏域諸国も含むAsian and PacificFederation of Organizations forCancer Research and Control(APFOCC)と拡大組織化されたもので,今回の第6回会議は創立10周年を記念するものである.また,主催者である日本対ガン協会,宮城県対がん協会創立25周年記念事業をかねるものである.仙台で開催され,また会長を山形敞一東北大学名誉教授,宮城県対がん協会長が引き受けられた理由は,宮城県が日本で最も古くから癌の二次予防対策としての胃癌集団検診,子宮頚癌検診を組織的に行っており,その成果を高く評価されてきたということ,故瀬木三雄東北大学名誉教授が日本で初めて県レベルでの地域癌登録を開始した癌記述疫学の発祥の地でもあるということである.筆者も長らく胃集団検診に携わってきたが,今回は会議の事務総長として,山形会長,平山,沖津両副会長,組織委員会の先生方とともに,この会議の主題の設定など入念に計画し,WHO, UICC,文部省,厚生省,東北大学医学部などの後援や県市町村,財界,各県がん協会の協力を得て盛会裡に会議をもつことができた.
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