学会印象記
第4回アジア太平洋臨床化学会議/第7回国際臨床酵素学会議
戸谷 誠之
1
Masayuki TOTANI
1
1京都大学臨床検査医学教室
pp.1584,1604
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913854
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アジアの一員として参加し,感じたこと
第4回アジア太平洋臨床化学会議(the 4th Asian-Pacific Congress of Clinical Biochemistry)は,1988年8月28日から9月2日まで香港の郊外,沙田において開催された.会場となった沙田公会堂は市の中心部と結ばれる鉄道駅に近接し,都会の雑踏からは離れた良い所に立地していた.
学会は8月28日夕刻からの開会式に始まった.本学会が香港で開催されるに至った理由についてはいわゆる国際関係の複雑さがその背景にあることは明白である.学会組織委員会についても委員長R. Swaminasan教授の次に2人のdeputy(代理)すなわちJ. S. Chen教授(台北),H. J. Lin博士(香港)がおられるのも両国の共催を示すものと窮えた.開会式の終了後,基調講演があった.香港出身で現在は南カリフォルニア大学医学部分子遺伝血液学教室主任のY. W. Kan教授から分子病,特にサラセミアの遺伝子診断における最近の進歩について伺った.
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