臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
X.内分泌疾患
新しい薬剤とその使い方
212.ヒト成長ホルモン
對馬 敏夫
1
Toshio Tsushima
1
1東京女子医科大学・第2内科
pp.2568-2569
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218753
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症列
10歳男児,身長115cm(同年齢児平均より-3.5シグマ低い),体重25kg,分娩時に仮死があったという.生後2〜3年頃より身長発育の遅延に気づかれており,幼稚園,小学校を通じてクラスで一番背が低かった.ここ3年間の身長増加は7cmである.知能は正常で運動障害はない.体の均衡はよく保たれ奇形はない.骨年齢は5歳相当である.
くり返し測定した安静時血中成長ホルモン濃度は1ng/ml以下であり,インスリン負荷試験およびアルギニン負荷試験に際して3ng/ml以上に増加しなかった.甲状腺機能および副腎機能は正常であった.
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