特集 第21回社会医学研究会総会報告
要望課題209〜212抄録
山岸 春江
1
,
吉田 恭子
2
1東京都神経科学総合研究所
2東京都荒川区荒川保健所
pp.129-132
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206248
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209.欲しなかった妊娠,計画外であった妊娠に関する調査
一公立産院において分娩した褥婦290名について調査した.31.4%が妊娠したくなかったにもかかわらず妊娠した.調査対象群は,年収300万円未満が82.1%,社会階層意識は「中の中」が62.4%,夫の平均年齢は30.6±4.5歳,妻の平均年齢は27.8±4.4歳,扶養子ども数は1人が45.9%,2人が38.3%,週の性交回数は平均2.3±1.2回,妊娠回数は2.37回,自然流産は18.7%,分娩回数は1.78回,生産児数は1.76人,母乳授乳は61.7%,1年以内の避妊の経験は59.7%,避妊方法はコンドームのみが74%,コンドーム+オギノ式が15%,性交中絶が4%,経口避妊薬が2%,IUDが1%・ペッサリーが1%で,人工妊娠中絶は30%であった.
欲しなかった妊娠群の避妊実施率は71.4%で,対照群は53.6%であった.欲しなかった妊娠群は,今後の避妊に失敗した場合の対応では,「人工妊娠中絶をする」が19.7%,「わからない」が45.1%「仕方なく産む」が27.5%で,対照群は「人工妊娠中絶」が6.7%,「わからない」が46.6%であった.
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