今月の主題 内科医に必要な泌尿器科の知識
治療とその考え方
前立腺炎
河村 信夫
1
Nobuo Kawamura
1
1東海大学医学部・泌尿器科
pp.2530-2531
発行日 1982年12月10日
Published Date 1982/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218074
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前立腺炎には急性のものと慢性のものがある.ともに症例数は少なくないが,内科の先生をおとずれる症例の多くは急性前立腺炎であろうと思われる.特殊性の炎症の場合は,その感染経路から考えても,内科よりむしろ泌尿器科へはじめから受診してくることが多いであろう.
細菌性急性前立腺炎は,頻尿,排尿痛などのあることから,しばしば内科医に膀胱炎と診断されている.しかし男性には単純な膀胱炎はめったに起こるものではないことを頭においておかねばならない.膀胱炎として治療されても,前立腺炎が治ってしまうことがあるが,やはり本態をよくみきわめて,適切な薬剤を投与することが,障害を残さず速く治す道であると考えられる.
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