今月の主題 内科医に必要な泌尿器科の知識
救急処置
留置力テーテル法とその管理
熊澤 浮一
1
Joichi Kumazawa
1
1佐賀医科大学・外科学講座泌尿器科
pp.2524-2525
発行日 1982年12月10日
Published Date 1982/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218071
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何らかの理由で自然排尿ができない場合は尿道にカテーテルを挿入して排尿させることが多い.膀胱部が緊満状態でカテーテル挿入が困難な場合は膀胱部の穿刺法も行われるが,現在各科領域で頻用されているのはバルーンカテーテルの尿道留置法である.内科系では主として長期臥床患者,尿閉や尿失禁患者に,外科系ではこれらに加え術後患者にも用いられている.さらに正確な尿量測定が必要な麻酔中,手術中,手術直後などのある一定時間の留置も好んで行われている.高齢化,治療・手術・麻酔の進歩とともにこのような症例は年々増加してきている.
カテーテルを尿道に留置しておれば1日何回もの導尿操作は必要なく,排尿状態の観察も容易であり,看護側からはメリットが多い.しかし尿路感染を発症する危険性が高くなるのが問題である.これに対する予防対策法も数多く検討されており,中にはかなりの効果をあげるものも開発されている.
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