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オスラー博士の生涯・102
科学のパン種 その1—ペンシルバニア大学のウィスター解剖・生物学研究所開所式での講演(1894年)
The Leaven of Science
日野原 重明
1
,
仁木 久恵
1
Shigeaki HINOHARA
1
,
Hisae NIKI
1
1聖路加看護大学
pp.170-174
発行日 1982年1月10日
Published Date 1982/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217608
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アメリカ合衆国のジョンス・ホプキンス大学の医学部の開学(1893年)に貢献したウィリアム・オスラー教授は,翌1984年5月21日に,前任地のフィラデルフィアのペンシルバニア大学に竣工したウィスター解剖・生物学研究所(The Wistar Institute of Anatomy and Biology)の開所式の講演に招かれた.ペンシルバニア大学医学部の解剖学教室は英国のエジンバラ大学と競う,アメリカでの最高の地位を築いていたところで,以下の講演の中でとりあげられた多数の学者,教育者を加えて発展してきたのである.
その歴代の解剖学教授の中で,特に光っていたし C. ウィスターを記念して,その甥であるI. J. ウィスター将軍が,この研究所の新しい建物を寄付したのである.この講演では歴代の解剖学教授をたたえるとともに,次号の後半では,医学における基礎的科学的訓練の賜ものは医師の生涯を教育でのパン種として働くことである,と説いている.
この「パン種」は新約聖書にある句1)からとられた言葉である.
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