カラーグラフ 臨床医のための内視鏡—パンエンドスコープ
噴門部,幽門部周辺の病変
服部 了司
1
,
東京消化器病研究会・有志
,
関東逓信病院・消化器内科
Ryoji HATTORI
1
1服部胃腸科
pp.1756-1757
発行日 1981年10月10日
Published Date 1981/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217370
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かつて上部消化管病変の検索において,最も見逃しを恐れた部位は噴門部周辺と幽門部周辺であった.
最近,細径前方視鏡が一般に普及するようになり,この部位の観察が従来の側視鏡に比べはるかに容易になり,日常的に多彩な病変が見出されるようになった.しかし,噴門部に関する限り,早期胃癌対進行胃癌の比率が期待したほど改善していないのは,噴門部の特異的な組織解剖学的構造により,癌自体の発育や転移の速度が早いためかもしれない.
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