今月の主題 脳循環の基礎と臨床
脳循環と代謝の測定
全脳平均血流量の測定—N2O法について
澤田 徹
1,2
Tohru SAWADA
1,2
1国立循環器病センター・内科脳血管部門
2国立循環器病センター・脳卒中集中治療科
pp.1698-1699
発行日 1981年10月10日
Published Date 1981/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217349
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ヒトのCBF(脳血流量)をはじめて定量的に測定したのはKety & Schmidt(1945)である.この方法は一般にN2O法と呼ばれ,わが国では相澤ら(1954)の慶大変法がよく利用されている1).1960年代後半から133Xeなどのアイソトープを用いた局所脳血流測定が実用化され,全脳平均血流量を測定するN2O法は古典的な方法となりつつあるが,in vivoのヒトのCBFの測定法としては測定値の信頼度がもっとも高く,かつCMRO2(脳酸素消費量)も同時に知りうることから,現在でもその有用性は衰えていない.
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