今月の主題 膠原病—最近の考え方
膠原病とその周辺疾患
好酸球性筋膜炎
宮城 憲一
1
,
井上 光洋
2
Ken-ichi MIYAGI
1
,
Mitsuhiro INOUE
2
1東京医科大学・第2病理
2聖マリアンナ医科大学東横病院・内科
pp.990-991
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217207
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1974年にShulman LEは,外見的には強皮症様の所見を有するが,生検では皮膚に異常がなく,筋膜にびまん性炎症が認められる2例を,新しい結合織疾患,"diffuse fasciitis with hypergammaglobulinemia and eosinophilia:a new syndrome?"として報告した1).翌年,Rodnan GPらは筋膜に好酸球の浸潤を認める点を強調して,同様の症例を"eosinophilic fasciitis"として報告している2).これ以前にもこのような症例はあったと推測されているが6),以来,リウマチ学および皮膚科学の分野でアメリカを中心に多くの症例報告があり,わが国でも現在までに5例の報告がみられる.本稿では今までに明らかにされた本症の知見についてまとめてみたい.
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