今月の主題 心不全の動向
心不全の病態
うっ血性心不全
安田 寿一
1
Hisakazu YASUDA
1
1北海道大学医学部・循環器内科
pp.201-203
発行日 1981年2月10日
Published Date 1981/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217026
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心不全とは,心臓のポンプ機能の低下によって心臓が末梢組織の代謝要求に見合うだけの十分な血液を拍出できなくなった病態をいう.また,うっ血性心不全は,全身の臓器組織を流れる血液のうっ滞をきたし,それに伴う臨床症状の発現する場合をいう.これらの病態の根本的な原因は心臓の機能不全にあるが,それにもかかわらず心臓機能不全の程度とうっ血症状とは必ずしも平行して現れない.その理由は,心機能の低下とうっ血症状の発現の間には種々の神経性・体液性因子が介在し,病態を修飾するからである(図).
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.