今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識
脊髄・脊椎疾患
脊髄動静脈奇形
矢田 賢三
1
Kenzo YADA
1
1北里大学医学部・脳神経外科
pp.2282-2284
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216958
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
脊髄の動静脈奇形(以下AVMと略す)はけっして最近になって新しく登場した疾患ではなく,その最初の報告は1885年にHeboldによってなされたとされている.しかしながら,顕微鏡や双極電気凝固法を用いての,いわゆるmicrosurgicaltechniqueが導入される以前には,不治の病として,主として内科領域においてmyelopathyの原因疾患の1つとして病理学的な側面から関心が持たれていた.
Microsurgical techniqueが脳神経外科領域に導入されて,Piaが1965年に,KrayenbuhlとYasargilが1969年にnidusを含めての全摘手術の成功を報告して以来,現在では広く全摘出による根治が行われるようになった.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.