臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
III.消化管疾患
大腸結核 VS クローン病
田沢 浩
1
,
狩谷 淳
1
Hiroshi TAZAWA
1
,
Atsushi KARIYA
1
1千葉県がんセンター・放射線診断部
pp.1898-1899
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216804
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はじめに
クローン病と結核は,しばしば非連続性または区域性で,高度の腸管変形を示し,また粘膜面の所見も一見似ている場合があり,しかも病変の占居部位が小腸や大腸においても重なり合う傾向にあり,さらに疾患特有の症状を示さないので,鑑別が問題になるものと考えられる.しかし,両者の形態的変化には基本的に異なる点があり,この点を検討すれば鑑別診断は可能であると考えられる,近年,従来の診断基準からはみ出すような,非定型的とも称すべき大腸クローン病も報告されており,このような例も含めて,大腸結核との鑑別診断をX線像を中心として試みたい.
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