演習 放射線診断学
神経放射線学・3
脳血管障害(2)—脳梗塞
古井 滋
1
,
前原 忠行
2
Shigeru FURUI
1
,
Tadayuki MAEHARA
2
1東京大学医学部付属病院・放射線科
2東京大学医学部・放射線科
pp.1420-1427
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216683
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はじめに
過去10年の統計では,やや減少傾向にあるとはいえ,脳血管障害,いわゆる脳卒中は,わが国の死因の1,2位を争う疾患である.脳卒中は大きく分けて出血性病変と,脳梗塞を中心とする閉塞性病変とに分類されるが,急性期における両者の鑑別は治療方針の決定にきわめて重要である.近年普及したコンピュータ断層撮影(CT)は急性期の脳出血の診断に非常に有効であり,その詳細については脳出血の稿で記載した.ここでは,CT,血管造影,脳シンチグラムを含めて脳梗塞の放射線診断について述べることにする.
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