胸部X線写真の読み方
肺門部肺癌
松山 正也
1
,
江口 研二
2
Seiya MATSUYAMA
1
,
Kenji EGUCHI
2
1東海大学医学部・放射線科
2国立がんセンター・内科
pp.756-763
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216528
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右肺門部付近の異常影
松山 第1例は70歳の男性です.血痰と咳が数ヵ月続いて来院された患者さんです.まず正面の写真を読んでいただきたいと思います(図1).
江口 背腹方向の単純写真です,左右の第4肋骨と鎖骨の位置が重なっているので,X線管球の高さは適正です.脊椎棘突起から両鎖骨頭までの幅を左右比較するとほぼ同じで,正面から撮られた写真です.左右の胸郭をみると,肋間腔にとくに左右非対称の部分はなくて,ほぼ正常です.肋骨横隔膜角は左右ともに肋膜の癒着を思わせる所見があります.
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