今月の主題 末梢性ニューロパチー
頻度の多いニューロパチー
変形性脊椎症
片山 宗一
1
Soichi KATAYAMA
1
1獨協医科大学・神経内科
pp.194-195
発行日 1980年2月10日
Published Date 1980/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216398
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はじめに
変形性脊椎症にみられる臨床症状は,大別すると,①脊椎構築上の脆弱化による頸・項部痛,腰痛および運動制限(脊椎症状),②骨棘や椎間軟骨による神経根圧迫の結果生ずる上・下肢の知覚あるいは運動障害(神経根症radiculopathy),③骨棘,椎間軟骨の脊髄に対する直接の圧迫,あるいは脊髄血管への圧迫による脊髄症状(脊髄症),④椎骨動脈圧迫による椎骨・脳底動脈循環不全に分けられる.
変形性脊椎症による神経根症は,頸椎ではC6,C7,C5,腰椎ではL5,S1,L4の順に最も多くみられる.後者は通常,坐骨神経痛として取り扱われるので,ここでは日常臨床上,しばしばみられる頸椎症について述べる.
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