医師の眼・患者の眼
テタヌス・ショック
松岡 健平
1
1済生会中央病院内科
pp.627-629
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215860
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サレムの魔女
急患室からストレッチャーを押して長い通路を行く.頭の傷の痛みがとれはじめたのか,子供は何かしゃべりはじめた.碧い眼のナースがペチャクチャ応じているが,何をいってるのかわからない.アメリカでインターンを始めて間もない日のできごとであった.ナースは子供に答えている以外に,母親とEmergency roomで手当をした開業医Silver先生の悪口をいっているらしい.「あたしゃ金さえあれば,あんなSilverなどには子供を診せたくもないんだが,しようがないね.本当は入院などさせなくていいのにさ」
「Silverのお父さんはいい先生よ」
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