今月の主題 肺機能検査の実際
肺機能検査で何がわかるか
肺コンプライアンス
杉山 正春
1
,
大久保 隆男
1
1東北大第1内科
pp.507-509
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215832
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肺コンプライアンスとは
肺組織は弾性体であり,吸気の際に呼吸筋(外力)によりバネのように引き伸ばされ,外力が除かれると原形に戻る.気流のない状態,または非常にゆっくり吸ったり吐いたりした場合の肺の力と伸び,または圧と肺気量との関係は,弾性体としての性質に従い,その傾きが急であれば,一定圧当たりの肺気量変化は小さく,すなわち膨みやすく,逆に臥てくれば,一定圧での肺気量増加は少ないので硬いことになる(図2を参照).肺に加わる圧と肺気量との関係を肺コンプライアンス(compliance,C)と称し,
C=ΔV/ΔP
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