今月の主題 心筋症—その展望
心筋症の治療
CCMの治療—心不全に対する薬物療法
坂本 三哉
1
,
安田 寿一
1
1北大循環器内科
pp.85-87
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215727
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はじめに
うっ血型心筋症(congestive cardiomyopathy:CCM)1)は心筋収縮力の低下,心拍出量の減少,著明な心拡大など主として左室の収縮障害が基本的病態である.
本症の自然歴の詳細はまだよくわかっていないが,症状発現前にかなり長期間不顕性に経過してつる可能性があり,臨床症状の発現は若年者より中年者(30〜40歳,平均38.4±17.7歳)2)に多くみられ,しばしばうっ血性心不全症状をくり返し,これが死亡の原因となる.心不全は難治性であり,合併症としての重篤な不整脈・塞栓症が死亡率を高くしている.
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