臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
XII.感染症
1.最近の感染症とその治療
敗血症の変貌と治療方針
国井 乙彦
1
1東大医科研内科
pp.2317-2319
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208349
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はじめに
化学療法の発達によって多くの細菌感染症の治療が進歩し,その致命率が著しく低下している.しかし,一方では化学療法剤耐性菌の問題が発生し,とくにブドウ球菌,これに続いてグラム陰性桿菌の耐性頻度増加は臨床的にも重要な問題となっている.このことは敗血症患者の血中分離菌についても指摘されている.
また,かつては敗血症は各年代層にほぼ同等に分布していたが,抗生物質の登場以来,これにも変化がみられ,近年では幼児と老年者に年齢分布の山がみられるようになってきている.
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