臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
V.肝・胆道・膵疾患
3.肝硬変症の合併症と対策
食道静脈瘤をどうするか
杉浦 光雄
1
1東大第2外科
pp.1971-1973
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208219
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はじめに
食道静脈瘤の証明された患者は症例によっては即刻手術をしたほうがよい場合,また肝機能障害の改善を待ちながら手術時期を選択する余裕のある症例,また食道静脈瘤を観察しながら外科的治療を加えないですませうる症例もときには存在しうる.食道静脈瘤に対する治療にしても現在の食道離断術1,2)を中心とする直達手術のほかに,食道内腔からの硬化剤注入法3),あるいは経皮経肝門脈カテーテル法による血栓形成を促進する薬剤の門脈内注入法4)など比較的侵襲の少ない治療法も試みられている現状である.予防的手術,待期的手術,緊急処置および緊急手術,術式の選択などについて記述をすすめてみる.
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