臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
III.呼吸器疾患
5.呼吸器感染症の治療
慢性気管支炎の治療のポイント
吉田 稔
1
1福岡大第4内科
pp.1840-1841
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208170
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はじめに
慢性気管支炎は気管支における過剰な分泌を特徴とし,臨床的には慢性,持続性の咳嗽,喀痰を伴う疾患である.これらの症状が,厳密には1年間に3カ月以上でそれが2年以上にわたって反復持続する場合をいうが,咳嗽,喀痰の持続が3カ月以上という点はこだわらず,本邦では2年以上にわたって反復する点を重視する傾向にある.しかも,これらの症状が肺・気管支,上気道の限局性病変,たとえば肺結核症,肺腫瘍,気管支拡張症や,循環器疾患によらないで起こるものである.つまり,本症の診断は疫学的立場に立っての除外診断によりなされる.
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