臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
I.救急車で運ばれてくる重症患者の処置
DOA(Dead on Arrival;死亡患者)
西邑 信男
1
,
岡澤 光芝
1
1日本医大救命救急センター
pp.1718-1720
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208127
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はじめに
死亡と判定される患者,もしくは来院時死亡している患者が救急車で搬入されてくることがある,筆者らのセンターでも年間13〜14件がこのような状態の患者であって,一般にDOA(Dead on Arrival)として分類される.DOAでももちろん,救急車に乗せられるまで,または搬送の途中までは呼吸があり,循環系も作動していると考えられ,したがって,処置の方法によっては蘇生されうる可能性の残されているものも多い.
以前は呼吸が止まり,心停止があれば一応死亡しているとして片づけられたが,現在は死亡の判定は必ずしも容易ではない.したがって,一見DOAであっても,蘇生に万全をつくすべきであろう.
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