グラフ 複合心エコー図法
後天性心疾患—弁膜症
伊東 紘一
1
,
鈴木 修
1
1自治医科大学・臨床病理部生理機能
pp.330-334
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219635
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症例11 45歳,女性
5年程前より呼吸困難や全身の浮腫をきたし,近医で治療を受けていた.1ヵ月前より全身の浮腫,呼吸困難,黄疸のため近医を受診したところ,肝硬変の診断を下された.症状増悪し,心雑音を聴したために紹介により大学病院に人院となる.起坐呼吸,球結膜および皮膚の黄染,皮膚乾燥,下腿浮腫を認め,肝4QFB触知した.
心尖部全収縮期性雑音,拡張期ランブル,O・Sを聴取した.胸骨左縁第3,4肋間で拡張期雑音,収縮期雑音,さらに第2肋間で駆出性収縮期雑音を認めた.心電図は両心肥大,心房細動を示し,胸部X線写真でCTRは70%以上であった.総ビリルビン9.6mg/dl,直接ビリルビン6.0mg/dl,GOT 30KU, GPT 17KU.
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