臨時増刊特集 診断基準とその使い方
II.呼吸器疾患
PIE症候群
田村 昌士
1
1順大呼吸器内科
pp.1749-1751
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207501
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PIE症候群pulmonary infiltration with(blood)eosinophilia1)は好酸球増多を伴う肺浸潤を認める場合の総称である.これと同義的に肺好酸球症pulmonary eosinophilia2),好酸球性肺炎eosinophilic pneumonia3),好酸球性肺疾患eosinophilic lung disease4)などの疾患名も用いられている.
アレルギー性疾患に肺病変を伴うことについては,すでに1895年Oslerの記載があるが,それから37年経てLoefflerが好酸球増多を伴う一過性肺浸潤について報告した5).これがいわゆるレフレル症候群である.その後これと類似の病像を示すものをReederらがPIE症候群としてまとめ,さらにCroftonらが次の5つの疾患群に分類した.すなわちレフレル症候群,遷延性肺好酸球症,熱帯性好酸球症,喘息を伴う肺好酸球症および結節性動脈周囲炎である.しかし,今日ではウェゲナー肉芽腫症もこの中に含められ,さらに過敏性肺臓炎との関連についても注目されるようになってきた.
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