今月の主題 高血圧の問題点と最近の治療
高血圧の診断と予後
高血圧の予後
尾前 照雄
1
,
竹下 司恭
1
1九大第2内科
pp.1386-1388
発行日 1977年10月10日
Published Date 1977/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207397
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はじめに
高血圧があれば心・血管系の事故が起こりやすく,生命の予後に重要なかかわりをもつことは周知のとおりである.しかし,心・血管系の事故は高血圧がなくても起こる場合があるので,高血圧の意義を真に明らかにするには,正常血圧者をコントロール(対照)においた長期の研究が必要である.心・血管系の疾病を正しく診断し,endpointを明確に把握するとともに,降圧療法を含む血圧管理が,どのような心・血管系の疾病をどの程度予防できるかを解明することが要望されている.
本稿では,高血圧の予後に関する筆者らの疫学的追跡研究の成績をはじめに述べ,治療された場合の予後について若干の考察を加える.
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