今月の主題 めまいの基礎と臨床
「めまい」の検査法
後頭蓋窩疾患に対するCTスキャンの意義と限界
喜多村 孝一
1
,
今永 浩寿
1
1東女医大脳神経センター
pp.678-682
発行日 1977年5月10日
Published Date 1977/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207187
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はじめに
「めまい」は極めてありふれた症状であり,原因も種種である.「めまい」は定義そのものが不明確で,患者が「めまい」として訴える症状は実に幅の広いものである.しかしながら,一言で表現するならば,「中枢神経系内に急激に生じる機能の不均衡によって生じる症状」といってよいかと筆者らは考えている.
さて,「めまい」を発生させる病巣の局在部位は,内耳,後頭蓋窩内であることが圧倒的に多い.そして腫瘍も当然原因となり得るが,急激な機能障害をひき起こしやすい血管性病変,機能的疾患が原因としてはより重要である.
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