今月の主題 消化器癌のトピックス
膵癌
膨大部領域癌
赤司 光弘
1
,
西村 柳介
2
,
伊藤 俊哉
2
1赤司消化器クリニック
2長崎大第2外科
pp.194-195
発行日 1977年2月10日
Published Date 1977/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207063
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膨大部領域の構成単位として,Vater氏乳頭部,膨大部,膵内胆管部などがあり,膨大部領域に癌の発生をみた場合,その発生母地の名称を付して乳頭部癌,膨大部癌,膵内胆管癌などと呼称するのが理想的であるが,切除時や剖検時には癌が既に周囲組織に進展していて発生母地を特定できない場合も少なくないので,膨大部付近に腫瘍が存在し,上記発生母地の区別が判然としないものを一般には膨大部領域癌と呼んでいる.
膨大部領域癌は手術成績や臨床像などの点で膵癌とは少しく異なった病像を示すので,鑑別が必要である.
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