演習・X線診断学 消化管X線写真による読影のコツ・8
小腸のX線診断(その1)
吉川 保雄
1
,
高木 直行
1
,
河合 信太郎
1
1順大消化器内科
pp.1117-1123
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206701
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小腸のルーチンX線検査は,現在のところ,胃X線検査につづく経口検査法が主体である.そして,経口検査でひろいあげた異常部位を二重造影法で精密検査しているのが現状である,すなわち,ルーチン検査(ひろいあげ診断)は経口検査で,精密検査(性状診断)は二重造影法で,というのがわれわれの行っている方法である.
経口検査は診断の第一歩であるため,バリウムの先端を丹念に透視下で追跡することが重要である.この点,X線テレビは威力を発揮している.また,疑わしい部位は圧迫法を併用した方がよい.小腸の病変は,隆起性病変であれ,陥凹性病変であれ,多少とも伸展不良または狭窄を示すことが多いので,この点を目標に病変部位をチェックするのがよい.
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