今月の主題 不整脈のハイライト
不整脈に対する救急処置
発作性頻拍
中村 芳郎
1
,
綾部 隆夫
1
1慶大内科
pp.68-69
発行日 1976年1月10日
Published Date 1976/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206376
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発作性頻拍はその発生部位により心房性(atrial),結合部性(junctional),および心室性(ventricular)に大別できる.多くの場合,これらの異所性頻拍によって心拍出量の低下をきたす1).症状の強弱は単に心拍数の違いのみによってきまるのではなく,不整脈の種類患者の年齢や全身状態,心疾患の有無,心筋予備力の程度,それに患者の感受性によって異なってくる.たとえば,若い健康な人に起こった発作性心房細動が重篤な症状をひき起こすことは少ないが,僧帽弁狭窄症患者の心拍数の多い心房細動を放置すると肺水腫まで発展しかねない.
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